日本語と脳の関係
2010年07月10日
皆さん、「左脳」「右脳」という言葉は授業で学習した等々、ご存知であるかと思います。
「右脳をトレーニングするゲーム」の類も耳にしますよね。
そのように、人間一人一人によって脳の思考回路が違うのと同じく、国や民族によっても脳の使い方が違ってきます。
今回は「日本語とその他の言語」に焦点をあてて、その内容を紹介していきたく思います。
左脳と右脳では、処理をしていくものが違います。
左脳は主に言語を聴くのに比べて、右脳は音楽・機会音・雑音などをつかさどります。
そのため、左脳は「言語音」、右脳は「音楽音」と区別されます。
これは万国共通と言われております。
その中で、他の国々にはなく、日本語圏で言語を培った人間特有の脳の働きがあります。
主に虫や動物の鳴き声・波・風や雨の音といった自然音、泣き・笑い・嘆きなどの感情に関するもので発する音を、日本人は左脳・「言語音」で捉えます。(これが他に当てはまるのはポリネシア人のみです。)
その他の国の人々は先述のものを右脳・「音楽音」で聴きます。
さらに、外国人であっても日本語を母国語として育つと日本人と同じ型に当てはまるといった説もあります。脳の物理的構造ではなく、幼児期にまず母語としてどの言語を教わったのかという点が前提のようです。
考えてみれば、日本人には古代から独特な自然観・文化がありますね。虫の音を例に文献から挙げるとすれば、
・夕月夜心もしのに白露の置くこの庭にこおろぎ鳴くも
(万葉集より ※しのに=しっとりと濡れて、しみじみとした気分で)
・ひとりしてしづかにきけば聞くままにしげくなりゆくむしのこゑかな
(明治天皇の御製より)
等があります。
どちらも、人間も虫も等しく「声」を持つ感覚が備わっています。虫の音も人の声と同様に言語脳で聞くという日本人の特性は、この文化に照応していると考えます。
また、音楽音に関しても、言語音的解釈とつなげているケースもあります。
昔は「いろはにほへと」という音階でしたが、イタリアから「ドレミファソラシド」を輸入し定着させた際に、それぞれの音に以下のような意味を当てました。
ド=土 レ=人 ミ=水 ファ=風 ソ=空 ラ=宇宙 シ=無 ド=土(に還る)
輪廻的発想も思わせられますが、ことに先進国とうたわれる中で、音に自然観を混ぜ込む感覚を持ち得ている国・民族は、なかなか存在しないでしょう。
日本はシステマティックな国・息苦しい場所と捉えられることもあります。しかしその昔、そのまた昔とたどっていくと、非常にやわらかい発想や知恵、リンク力を持っています。
そういったものは、消えて欲しくありませんね。
はじめに戻るとすれば。心配しなくとも、消えることはないかもしれませんね。
左脳の働きが、そう変わることはないでしょうから。
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